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      ホーム 海外不動産投資・購入 イラン攻撃の影響

      イラン攻撃の影響

      2026年03月6日
      ニューヨーク/ウォールストリート
      ニューヨーク/ウォールストリート

      目次
      1. 【経済の動き】
        • 米国市場の反応は穏やか
        • 米国債の購入を支えるのは同盟国
        • 大量レイオフ
      2. 【不動産・住宅ローン金利動向】
        • AIブームと住宅市場
        • 住宅市場は衰退しない
        • フロリダ州の固定資産税
        • 住宅売却者が最も多く市場から撤退している3都市
        • カリフォルニア州からジョージア州へ移転
        • 住宅ローン金利の動向
      3. 【国際ニュース】
        • 米国発の金融革命
        • 米国金融革命を担う企業
        • 単なる仮想通貨取引所ではない
      4. 【今日の豆知識】
        • アメリカで最も賃貸が難しい都市Top10
      5. 【3月4日の米国住宅ローン金利】
        • 米国在住者用の住宅ローン金利表
        • 外国人用ローン金利

      【経済の動き】

      米国市場の反応は穏やか

      米国株は一旦大きく下落したものの、ダウ工業株、S&P500、ナスダックともに持ち直してそれぞれ、1%弱の下落で推移していますが、日経平均株価はイラン攻撃開始後から下落し続けて本日4%弱下げ、引き続き下落傾向です。日本10年国債も米国債より大きく下落しています。ホルムズ海峡閉鎖懸念で原油価格が上昇し、それに伴いインフレ懸念が出てきたため、国債価格が下落、利回りが上昇しています。米国の株価、国債の下落率は思ったほど大きくなく、ドルは有事のドルと言われている通り、急上昇しています。一方、日本は米国より原油高により大きく影響されると考えられるため、株価も国債も下落率が大きくなっています。そのため、円も下落して、1ドル157.30円となっています。

      米国債の購入を支えるのは同盟国

      英国とベルギーを除外しても、米国の同盟国は米国債をなお買い越しており、購入額は2024年を上回っています。ドル資産からの資金引き揚げの背景には、トランプ大統領による連邦準備制度理事会(FRB)の独立性への攻撃や、貿易戦争の激化、政治的分断の深まりがあると言われていますが、一方でトランプ大統領はかねて、他国が輸出押し上げを目指し通貨安を志向していると批判しており、ドルは不当に過大評価されているとの見方を示し、ドル安容認の姿勢です。現在は、発行残高ベースで約3分の1の米国債を外国勢が保有しています。イラン攻撃が開始されてからも米国債の下落は大きくなく、代表的な安全資産であり続けているようです。ドル資産を減らしていると言われる中国は実のところ、ドル建て資産のエクスポージャーを増やしています。

      大量レイオフ

      これまで何度も見てきた様に、米国のレイオフが続いています。雇用統計には直接反映されていないようですが、Block社が従業員の40%に当たる4,000人の削減を発表しました。人材派遣会社のChallenger, Gray & Christmas社のレポートによると、米国企業は1月に10万8435人のレイオフを発表しています。これは前年比118%増、2025年12月比205%増となります。この数字は2009年以降、1月としては最多の数字です。最近、大量レイオフを実施した他のテクノロジー企業をみてみると、eBayは1月26日、従業員の6%にあたる約800人の人員削減を発表しました。Amazonは先月、全社で1万4000人の人員削減を行ってからわずか3か月後に、1万6000人の人員削減を発表しました。Pinterestは先月、従業員の「15%未満」をレイオフする計画を発表しました。Blockと同様に、PinterestもAIへのリソース再配分を示唆しました。Metaは10月、AI部門で数百人の人員削減を発表しています。過去12ヶ月間に従業員をレイオフした他の大手テクノロジー企業には、Automattic、Expedia、Hewlett Packard Enterprise、Intel、Microsoft、Microchip Technology、Nextdoor、Workdayなどがあります。これらの大量レイオフにもかかわらず、失業率が低いのは統計の取り方に秘密があるのでしょう。それにしても、米国の売上高を見てみると多少の不安はあるものの、大きく下落していません。驚異的な粘り腰、底堅さが感じられます。不動産市場における中古物件の売買件数は低迷し、外食産業や店舗を持つ小売業は苦労している状況ですが、未だに大きな景気後退に突入していません。

      【不動産・住宅ローン金利動向】

      AIブームと住宅市場

      AIブームと住宅市場は一見関係のないことの様に思われますが、実はそこには深い関連性があります。住宅ローン市場は借り手が雇用を維持し、安定収入があることを前提に金融機関がローン申請を審査、承認し、住宅購入に繋がります。しかし、AIブームによる住宅購入者の中心となってきたホワイトカラー労働者の雇用が減少している事実は、今後の不動産市場の低迷につながるとCitrini Researchは最近の調査レポートで警告を出しています。これまでの住宅市場の危機は、金融危機や大きな景気後退によって引き起こされましたが、今回はAIによる雇用の喪失という全く違う危機が起こるかもしれないと言われています。

      住宅市場は衰退しない

      確かに、AIの導入により一時的な住宅市場が不調に陥る可能性はあるかもしれませんが、米国では、移民の減少にもかかわらず、人口は増加しており、AIの発展により世界中から米国に資本が流入している経済の動きを見てみると、将来的には不動産需要は拡大してゆくのだとみて間違いないと思います。AIによる住宅建築コストの削減や効率化による低コスト住宅の提供へと進む可能性も大いにあり、政府の低所得層への住宅供給の推進、また世界中から米国不動産への投資は賃貸市場を盛り上げてゆくと思われます。投機的な融資や金利ショックによって引き起こされた過去の住宅危機とは異なり、今回の潜在的なリスクは雇用そのものの構造変化に起因しています。

      フロリダ州の固定資産税

      フロリダ州では現在、固定資産税の大幅な軽減措置を受けられる法案が提出されています。この法案は10月に提出され、ロン・デサンティス知事の支持を得ており、州が長年議論してきた「ゼロ税」の目標達成に向けたものです。減税によって購入者がより大きな住宅ローンを組めるようになった場合、住宅価格が急騰するのではないかという懸念や、減税によって次世代のフロリダ州民が住宅を購入することがより困難になるリスクがあるのではないかという懸念もありますが、不動産価格は、単一の税制調整よりも、移民の動向、グローバル資本、そして限られた在庫によって大きく左右されます。固定資産税が下がれば、より高い住宅を購入する人もいるでしょうが、毎月の支払いが減ることにより消費が増えて、企業業績が上がり、経済の活性化、ひいては所得の増加につながることがこれまでの他州の例でも証明されています。

      住宅売却者が最も多く市場から撤退している3都市

      思い通りの値段で物件が売れない場合、値引きをして売るか、売るのを止めるかの選択になります。売るのをやめて売買市場から撤退している売主が全米で最も多い3都市はマイアミ、デンバー、ヒューストンです。売買が低調な為、不動産価格が下がっていることが一番大きな理由ですが、それぞれの現状を見てみましょう。

      マイアミは掲載取り下げ率が45%で、その理由は高金利、保険料、管理費、固定資産税の上昇による住宅需要の減少を挙げています。

      デンバーは売り出し取り消し率がこの1か月で30%から39%に急増しています。デンバーではマイアミのようなハッキリとした理由は述べられていませんが、やはり価格下落傾向が購入者はもっと金利が下り、物件価格も下がってから購入しようと思わせているのでしょう。

      ヒューストンでは、10月の物件掲載取り消し件数と新規掲載件数の比率は37%となっています。売り出し物件が増えていることにより価格が下落しており、購入者は値引き交渉の余地が増えていますが、市場の物件価格動向がよく理解できていない売主や売り急いでいない売主は、市場から撤退し、価格上昇局面が来るのを待つか、賃貸に出すことを選択しているようです。

      (出典:GOBankingRates.com)

      カリフォルニア州からジョージア州へ移転

      ヤマハ発動機は、米国事業を現在のカリフォルニア州サイプレスからジョージア州ケネソーへ移転すると発表しました。サイプレスは私の住んでいる街の隣町で、もともと日本企業がたくさん集まっていた場所でした。かつては、パナソニック、三菱電機、三菱自動車、スズキ自動車、ソニー、バンダイなど錚々たる日本企業が本社や工場を構えていましたが、今は見る影もありません。最後まで残っていたのがヤマハでした。移転を決断したのはコスト削減だと言われています。カリフォルニアでは高い税金、人件費、環境規制など高コストな場所での事業継続を嫌がる企業が後を絶ちません。

      住宅ローン金利の動向

      米軍とイスラエルによるイラン攻撃は一時的には「有事のドル買い」の格言通り、ドル高と米国債高につながり、国債利回り低下によってローン金利も下がりましたが、イランによるホルムズ海峡閉鎖の可能性が高まり、原油価格の高騰から、インフレ懸念が広がり、ドル、金は上昇していますが、国債は売られて長期金利が上昇しました。そのため、住宅ローンも上昇しています。しかし、今のところ小幅な上昇にとどまっています。恐らく、この戦争の先行きが見えてくるころには、金利もまた元の流れに戻ってくると思われます。

      【国際ニュース】

      米国発の金融革命

      現在、米国ではCLARITY法案が審議されています。この法案は既に米国議会下院を通り、上院で審議されていますが、銀行業界の反対でもめているという事です。しかし、今年の春までには通ると言われています。具体的には、先週も触れた、ステーブルコインに関する法案です。簡単に言えば、ステーブルコインに金利をつけることができるようにする法案です。もしこの法案が通り、一般に広まれば、銀行預金から大きな資金が流出すると言われています。ベッセント財務長官も推進しています。例えば、預金保護に関しても、銀行預金よりも安全になります。既存の銀行は信用創造で、自分で持っていないお金まで貸し出しているので、貸し倒れや保有資産の目減りなどによる業績不振に陥ると、顧客からの預金引き出しに対応できません。銀行破綻の場合FDIC(米預金保証機構)によって10万ドルまでしか預金者の預金が保護されませんが、ステーブルコインは現物資産を裏付けとして、ブロックチェーン化されているため、なくなりません。銀行預金より安全で、なおかつ銀行手数料、送金手数料が掛からず、さらに銀行預金と同様に、金利が付くとなれば、銀行預金よりよほどメリットがあるものとなります。米国ドルのステーブルコインは米国債を裏付けとして発行されるので、利息を付けることができるのでしょう。それ故、既存の銀行業界としては、この法案は通したくないようです。しかし、今後、仮想通貨が金融の中心となってゆくのは止められない流れのようです。金融インフラが変わるのです。米国で始まったこの金融革命は、いずれは世界中に広がってくるのではないでしょうか?

      米国金融革命を担う企業

      スマホ投資アプリ会社であるロビンフッドはゲームストップ事件で有名になり、悪いイメージを持っている方も多いかもしれませんが、ヘッジファンド向けに超高速取引システムを創り出して、大成功したことを皮切りに、一般向けにも手数料無料で株取引ができるようにして、若者に支持されました。日本ではそのサービスを受けられませんが、2025年の純預入金額(Net Deposit)は680億ドル(10兆円)となり、総預かり資産3240億ドル(48兆円)となっています。2026年1月の取引額だけで142億ドル(2.1兆円)です。この企業もCryptocurrency(暗号資産)をベースに新しいサービスを考え出しました。米国株(ストック)をトークン化して、売り出しています。これがうまくいっており、2025年末には2,000銘柄の株がトークン化されて取引できるようになっています。24時間365日取引ができます。ヨーロッパのBitstampという仮想通貨取引会社を買収したことにより、その会社経由で巨額の投資資金が流れ込んでいるのです。Bitstamp社はヨーロッパでの仮想通貨取引のすべての免許を持っていたため、ロビンフッドは一気に取引額を伸ばしています。これで世界50以上のライセンスとBitstampのネットワークが使えるようになったのです。

      単なる仮想通貨取引所ではない

      Coinbase Global (仮想通貨取引所)は今や米国のデジタル金融覇権を支えるインフラになっています。2025年通期収益は72億ドル(1.1兆円)取引収入以外のサービス、インフラ系の取扱手数料が40%以上で安定した収益を誇っているのです。卓越した暗号通貨技術(ブロックチェーン化)を基にした安全性が売り物で、ブラックロックなどの大手が保管業務を依頼しています。米国政府機関のIRSやICEなど国家機関との契約でもその信頼性が分かります。このような金融の仮想通貨化により新形態の銀行も生まれ始めています。例えば、軍需産業のAnduril Industries社の創業者であるパルマ・ラッキー氏がErebor銀行を創設し、銀行免許を取得しています。日本ではほとんど話題になっていませんが、いずれこの流れは世界中に広まって行く事でしょう。この金融革命も、トランプ政権中枢にいるJDヴァンス副大統領とその仲間たちが中心になっています。

      【今日の豆知識】

      アメリカで最も賃貸が難しい都市Top10

      2025年にアメリカで最も競争の激しい賃貸市場トップ10は以下のとおりです。

       1.サンフランシスコ
       2.ミルウォーキー
       3.ニューヨーク
       4.シカゴ
       5.サンタアナ
       6.サンノゼ
       7.ミネアポリス
       8.シアトル
       9.ネバダ州リノ
      10.アナハイム

      (出典:Apartment.com) 

      【3月4日の米国住宅ローン金利】

      米国在住者用の住宅ローン金利表

      Rates are current as of: 3/4/2026
      Loan amount subject to county limits.

      Loans to: $832,750
      30 YEARS FIXED
      Rate:6.375 Points:0.125
      Rate:5.875 Points:1.375
      15 YEARS FIXED
      Rate:5.875 Points:0.250
      Rate:5.375 Points:1.250
      5/6 ARM
      Rate:6.000 Points:0.125
      Rate:5.500 Points:1.250
      Jumbo Financing
      30 YEARS FIXED
      Rate:5.875 Points:0.375
      Rate:5.625 Points:1.500
      15 YEARS FIXED
      Rates:5.750 Points:0.250
      Rates:5.500 Points:1.250
      7/6 ARM
      Rates:5.500 Points:0.250
      Rates:5.250 Points:1.125
      Loans to: $1,249,125
      30 YEARS FIXED
      Rate:6.250 Points:0.375
      Rate:5.875 Points:1.375
      15 YEARS FIXED
      Rate:6.625 Points:0.375
      Rate:5.875 Points:1.250
      5/6 ARM
      Rate:6.375 Points:1.125
      Rate:5.375 Points:2.250
      FHA Govt. Financing
      30 YEARS FIXED
      Rate:5.875 Points:0.250
      Rate:5.500 Points:1.500
      15 YEARS FIXED
      Rates:5.875 Points:0.500
      Rates:5.375 Points:1.875
      5/1 ARM
      Rates:5.375 Points:0.375
      Rates:4.625 Points:1.375

      外国人用ローン金利

      ※ 2026年3月4日現在の金利

      頭金 金利
      50%以上 6.250%
      45% 6.375%
      40% 6.375%
      35% 6.625%
      30% 6.750%

      【ローン条件】

      • 3年の Prepayment Penalty
      • 固定資産税・火災保険はローンと一緒に支払う
      • 30年固定型・5年固定型・7年固定型の3つから選択(金利は同じ)
      • 投資物件用のプログラム(DSCR)

      Remark:このプログラムは米国在住者も使えます。

      米国不動産に関するご相談

      米国の経済や住宅ローン金利の動向は、米国不動産市場にも影響を与えます。

      米国不動産の購入や投資をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

      また、今後取り上げてほしいテーマなどのご要望がございましたら、コメントやお問い合わせなどでお知らせいただけますと幸いです。
      皆さまからのご意見を、今後の記事づくりの参考にさせていただきます。

      TEL 03-6261-4096

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      ライターのご紹介

      Yoshiaki Maekawa

      Yoshiaki Maekawa

      < 前川 嘉章⽒ の プロフィール >

      1960年 兵庫県姫路市⽣まれ
      1984年 同志社⼤学経済学部卒業
      その後、近鉄航空貨物⼊社。1987年海外研修⽣としてLos Angeles航空⽀店に赴任、1992年に正式な駐在員としてSan Francisco 航空輸⼊⽀店に赴任。

      1994年Los Angeles Ocean Export⽀店に⽀店⻑として移動。2001年帰国命令が出たのを機に退社。2002年カリフォルニア不動産取り扱い免許を取得して⽇系不動産会社にてローンコンサルタント業を始める。 1年後⽶系の不動産ローン専⾨銀⾏に転職。住居⽤、投資⽤不動産ローンのサービスを主に在⽶⽇本⼈の⽅に提供する。同時に、⽇系の不動産管理会社にてアパートなどの投資、管理業務の補佐を⾏う。

      2008年所属する⽶系不動産ローン専⾨銀⾏がリーマンショックのあおりで倒産。いくつかの⼩規模な銀⾏を経て2010年からNew American Funding所属のローンコンサルタントとして現在に⾄る。
      家族は妻と⻑男、⻑⼥の4⼈。妻以外は剣道有段者の剣道⼀家。
      趣味は剣道と読書。住居はオレンジ郡のSeal Beach.

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