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今日は米国の不動産価格がどうして右肩上がりに上昇してゆくのかを考えてみたいと思います。私はローンコンサルタントという職業柄、日本人のお客様からよく言われる言葉があります。それは「米国の不動産価格はこれだけ上がっているから、もう上がらないでしょう?」です。
私の答えはいつも、世界の経済システムが変わらない限り、「これからも不動産価格は上がり続けます」です。恐らく不動産屋さんも同じ認識ではないかと思います。どうして、そう言えるのかというと、不動産価格の上昇はインフレと深く関わっているからです。米国のインフレ率は今年4月で3.8%です。1914年から2026年までの平均インフレ率は3.29%です。平均すると常に上昇しています。ただし、例外的に世界大恐慌の時とリーマンショックの時はインフレ率が大きくマイナスになりました。この二つの時期は住宅価格が大きく下がりました。単純に言えばインフレは、物価上昇と捉えられていますが、実際は、お金の価値が下がることなのです。上記の大恐慌やリーマンショックの時はインフレではなくて、デフレになりました。お金の価値が上がったと言えます。そのため、例えばこれまで住宅価格が10万ドルだったのが、お金の価値が上がったので、5万ドルで購入できるようになったという事です。逆にインフレの場合は10万ドルで購入できた家が、お金の価値が下がってしまったので、15万ドル払わないと、これまで10万ドルだった家が買えなくなったと言えます。

上記は1971年から2021年までの住宅価格の推移です。青い線は住宅価格の中央値、オレンジの線はインフレ率を考慮して補正した実質住宅価格となります。インフレ率が高い場合は青とオレンジの線の間隔が大きくなります。いずれも右肩上がりで価格が上昇していることが分かります。インフレと住宅価格の関連は青い線を見ればわかります。
ではどうして米国経済はインフレになるのでしょうか?米国の通貨はドルですね。ドルは国際決済通貨、基軸通貨と言われています。世界経済が拡大すると、その拡大規模と共に通貨の量が増えます。基軸通貨であるドルの需要が高まることになります。そのため、ドルの発行量は増えてゆくのです。更に、米国経済が拡大すると、ドルの国内需要が高まりドル発行量が増え、流通量も増えますから、ドルの価値が下がりインフレになるわけです。米国経済が縮小した大恐慌、リーマンショックの時にはドル需要が減ったため、ドルの発行量、流通量が減り、デフレになったわけです。
このように、ドルが基軸通貨である限りはドル需要は他の通貨より高いため、インフレ圧力が常に掛かっているのです。ドルの価値が下がれば、同じものを購入するのに多くのドルが必要になります。その他の原材料、人件費、輸入品の調達価格の上昇などの要因もありますが、基本は米国におけるドルのインフレーションが住宅価格の上昇の大きな要因であり、米ドルが基軸通貨である限り、この傾向は続くと考えて間違いないでしょう。
今、世界の構造が大きく変わろうとしています。AIの発展、ブロックチェーンによる通貨の暗号化などですが、いずれも米国が世界を牽引しています。それぞれ大きな投資が必要となり、その意味において、これからも世界の金融界ではドルの需要が高まるでしょう。イラン戦争で原油価格が上昇しています。それに伴いドルのインデックスも上昇しています。原油決済はドルで行われるからです。金の取引もドルが基本です。ドルがないと食料もエネルギーも確保できないのが現実です。景気循環は起こりますので、ドル需要が減少し、物価が下落して、住宅価格の下落局面が来ることはあるでしょうが、景気後退期を乗り越えると、また上昇して行くことになるのは上記の説明で納得して頂けると思います。インフレが住宅価格を押し上げ、株価を押し上げ、その後少し遅れて所得を押し上げてゆきます。住宅はいつ購入しても高いと言われるのはそのためです。
米国不動産は現物資産ですから、消えてなくなることはなく、また値上がりも期待できる有望な投資先の一つです。そのため、外国人投資家による米国不動産投資は根強い人気があるのです。
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米国の経済や住宅ローン金利の動向は、米国不動産市場にも影響を与えます。
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